積読日記
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■ [book] 松本清張全集 (6) 球形の荒野・死の枝, 松本清張 (著), 文芸春秋
球形の荒野は待ちに待った長編で死の枝は短編集だった.
球形の荒野は, 最初から概ね結論が判っていたが, そこに至るまでの物語が非常に面白く, 最後の場面の描写には万感が籠っており感慨も一入だった.
太平洋戦争の終戦工作が大きな軸になっているが, 特にその辺りの事情に明るくなくても謎が徐々に明らかになっていく様は十分に楽しめた. 元外交官の加瀬俊一 (トシカズ)*1が解説にこの辺りの事情を書いており, 野上顕一郎がどんな仕事をしていただろうかが窺い知れて楽しい. ただし, 解説では物語の粗筋が手短にまとめられており本筋を読む楽しみが台無しになるので要注意である.
死の枝に収録されている短編に前に読んだような気がするのが含まれていた.
*1 同姓同字でシュンイチと読ませる外交官がいてややこしい
投稿日時 : 2009年04月07日 00:21