積読日記
Thu, 02 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] 文体が硬い
やねうらお氏につっこみを入れたら大変恐縮されてしまった. 畏れ多いことである. それにしても文章が硬くていかん.Fri, 03 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 戦争と平和 (二), トルストイ (作), 藤沼 貴 (訳), 岩波文庫
返却に間に合いそうになかったので, 昼休みの昼寝を半分にして急いだ甲斐あって何とか読み終えた.
アウステルリッツの戦いでロシア軍はナポレオン率いるフランス軍に大敗を喫したのだが, 主要人物が勝敗に深く関係してこないので, 何がどうやって勝負がついたのかいまひとつよくわからなかった. このあたりはウィキペディアの記事で補うとよさそうだ. 良い時代になったものだ.
アウステルリッツの戦い後に, ピエールは自分の領地の農民を解放しようとするのだが, 実務能力に乏しいために下っ端役人に誤魔化されてしまい, 実際には解放されていないのだが満足してしまう. 一方の実務能力に長けたアンドレイは容易く解放している. この二人の好対照をうまく描き分けている. また, ピエールはフリーメーソンに入会しているが, 財力と理想に燃える行動力でフリーメーソン内で重要な人物になるも, 周りが醒めているために空回りしてしまう. ピエールは迷走ばかりしていて危なっかしいのだが本当に主役なんかいな.
Sat, 04 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 戦争と平和 (三), トルストイ (作), 藤沼 貴 (訳), 岩波文庫
昼寝とおやつをはさみながらのんびり読んだ.
フランスと屈辱的な講和を結び, 関係がぎくしゃくしたまま徐々にフランスとの戦いへと傾いていく様子を予感させる. 人生に倦んだアンドレイは, ナターシャと出会って精神的に復活するのだが, ナターシャがろくでなしにいかれてしまっててんやわんやしてしまう. この巻では, ロシアの情勢もロストフ家の財政も主要人物の人間関係も危ういまま次の巻へと続く.
Sun, 05 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] 散財
楽天 books で忘れずに買ったが, ポイント 3 倍をつけるのを忘れたかもしれん. なにやってんだか. まあアフィリエイトは忘れなかったのでよしとしよう. コンビニでの受け取りができるようになったので, 会社に送って重いのを持って帰ったり, 自宅に送って不在配達をお願いしたりしなくてよくなって大変ありがたい.
Mon, 06 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] 規則正しい生活をしようという何度目かの決意
寝不足で疲れが溜まっていると, 人の言っていることがよくわからなかったり, 自分の言っていることもよくわからなかったりしてよくない. 体力も気力も有り余っているという訳ではないので, 残業も抑えて早寝早起きをしよう.
Tue, 07 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
Wed, 08 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [computer] クセロ Reader ZERO
早速試してみた. 速度を重視しているだけあって異様に軽い. 個人的にとても欲しかったタブ化もなされていてかなり快適である. 難点としては, Adobe Reader の一括検索の機能が見当たらないことと, 保護されたドキュメントの閲覧にパスワードを要求されることか. 簡易ながら編集できる機能がついているためにパスワードを要求されるのだろう.
■ [数学] 初学者のための整数論, Andr Weil (著), 片山 孝次, 田中 茂, 丹羽 敏雄, 長岡 一昭 (訳), 現代数学社
ずいぶん離れてしまっていたが何となく思い立って勉強を始めた. それにしても読めなくなってしまっている.
n >= 0 に対して, 4^(2n + 1) + 3^(n + 2) は 13 の倍数であることを示せという問題があったが, その他の素因数はどうだろう. 少し計算してみたが, 13 = 13, 91 = 7*13, 1105 = 13*1279, 262873 = 13*73*277,... だった. 何か規則はあるんかな.
Sat, 11 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 悲しき熱帯 (2), Claude Levi-Strauss (著), 川田順造 (訳), 中公クラシックス
読み終えた. 各部族との接触が淡々と語られているので淡々と読んだ. 最後のほうで宗教や社会の考察が延々と続いて正直なところよくわからなかった. 論理を丹念に追えば解るものでもなく, 周辺の基礎知識が足りないためだと思うが完全に置いてきぼりで, 意味の通らない文字列を眺めているに等しかった.
紀行文の部分は単純に楽しめたのだが, "美しい水車小屋の乙女" 式の文章が多くて, 水車小屋が美しいのか乙女が美しいのか前後を読んで少し考えないとわからないのが辛かった.
自身の教養不足でそれほど楽しめなかったが, 読む本の幅が広がるかもしれないのでたまにはこういうのもいいか.
Sun, 12 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] エアコンの掃除
エアコンはあまり使わないが, たまに使うとあまりかぐわしくない香りがするようなのでエアコンの掃除を検討していた. 一台あたり一万円くらいで専門の業者が掃除をしてくれるようなので, 土曜も日曜も電話したのだが業務終了を告げる録音の音声が流れるばかり. 休日に掃除をしてくれないと困るのだが.
■ [漢字] リハビリ
これもなんとなくリハビリを始めた. 模擬試験形式の準一級の問題集をやってみた. 一回目は, 140/200 で点数だけはまずまずだが, 書くのが圧倒的にできなくなっている. この問題集は一回の試験に同じ問題が二回出ていた. 機械的に生成しただけで見直していないんじゃないのかな. 復習のためできなかったものを列挙.- 凱 → かちどき, 読み
- 幾う → こいねが-う, 読み
- 文った → かざ-った, 読み
- 荏苒 → じんぜん, 読み
- [疏]疎 → 疎, 書き換え
- 射[倖]心 → 幸, 書き換え
- 稽える → かんが-える, 読み
- 湊まる → あつ-まる, 読み
- 劃然の対義語 → 漠然, 書き
- 懸念の対義語 → 安堵, 書き
- 沃野の対義語 → 地, 書き
- 噂沓の類義語 → 巷説, 書き
- 遺恨の類義語 → 怨念, 書き
- 催促の類義語 → 煎督, 書き
- 苛政-- → 猛虎, 四字熟語
- 行住-- → 坐臥, 四字熟語
- 未来-- → 永劫, 四字熟語
- --走狗 → 飛鷹, 四字熟語
- --自煎 → 膏火, 四字熟語
- --暮蚊 → 朝蠅, 四字熟語
- --定規 → 杓子, 四字熟語
- ヒき肉 → 挽, 書き
- カけ事 → 賭, 書き
- ホウトウ姿 → 蓬頭, 書き
- ホウトウ息子 → 放蕩, 書き
- 椛 → もみじ, 国字の読み
- アンド → 安堵, 書き
- モグサ → 藻草, 書き
- イッケン → 一軒, 書き
- ウチワ → 内輪, 書き
- カンショウ → 感傷, 書き
- 荏苒 (ぜんじん): 1. いたずらに月日がたっていくさま. 2. 物事が延び延びになるさま.
- 噂沓 (そんとう): 噂話. (辞書に載っていない)
- 煎督 (せんとく): 催促. (これも辞書に載っていない)
- 苛政猛虎 (かせいもうこ): 過酷な政治は虎の害より恐ろしい. 礼記から.
- 行住坐臥 (ぎょうじゅうざが): 日常の立ち居振る舞い. ふだん. 常住坐臥.
- 飛鷹走狗 (ひようそうく): 狩猟をすること.
- 朝蠅暮蚊 (ちょうようぼぶん): つまらない小人物がはびこるたとえ
- 蓬頭 (ほうとう): 伸びて乱れた髪. 蓬髪.
Mon, 13 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [computer] Microsoft、Windows Vistaの大規模なアップデートを公開 (PC Watch)
個人的には, 以下の点の改善
大画面ディスプレイでHD DVDおよびBlu-ray Discを使ってビデオを試聴した時、再生品質が低下するが気になる. EVR の描画性能が向上したのか, DXVA2.0 による H.264 のデコード支援機能が改善したのか. 大画面ディスプレイでというところを見ると *1 前者か.
*1 EVR は描画に Direct3D を利用しているので描画面積と更新頻度 (総転送量) に影響を受けやすい.
Tue, 14 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] Introducing AMD's Light-Weight Profiling (LWP) Specification for software parallelization (AMD Developer Central)
AMD のプロファイリング API の提案. まだあまりちゃんと読んでいないが, これはとても面白そう. 利点としては,- とても軽い (測定による副作用が軽微).
- ユーザモードで動作する.
- 命令の完了.
- 分岐の完了. 分岐には, 条件/無条件ジャンプ, ループ, 呼び出し, リターンが該当する. 分岐予測があたったか外れたかもわかる.
- DCache (データキャッシュ?) ミス. レイテンシに閾値を設けることができる.
- ポーリングによる監視
- システムからのイベント通知
X86 のプロファイラとしては, hardmeter があったが, これはカーネルモードで動作しデバイスドライバとして作成されていた.
■ [漢字] 第二回
今回も 140/200 だったが, 書き取りが壊滅だった. 四字熟語がさっぱりわからん.- 蕊 → しべ, 訓読み
- 適 → たまたま, 訓読み
- 果 → くだもの, 訓読み
- 釜竃 → ふそう, 音読み
- 這般 → しゃはん, 音読み
- 急灘 → きゅうだん, 音読み
- [摸]索 → 模索, 書き換え
- 馨逸 → けいいつ, 読み
- 俱存 → ぐそん, 読み
- 俱に → とも-に, 読み
- 軽微 → 些細, 類義語
- 横着 → 怠惰, 類義語
- 羊質-- → 虎皮, 四字熟語
- 軟紅-- → 塵中, 四字熟語
- 熱願-- → 冷諦, 四字熟語
- 一唱-- → 三歎, 四字熟語
- 一張-- → 一弛, 四字熟語
- --添花 → 錦上, 四字熟語
- --飯袋 → 酒嚢, 四字熟語
- --行歩 → 坐臥, 四字熟語
- --風月 → 一竿, 四字熟語
- シシに鞭打つ → 死屍, 書き
- キョウ激な感情... → 矯, 書き
- 敵のキョウ威 → 脅, 書き
- ロウクには辛い... → 老躯 (躯はメではなくて品), 書き
- 糎 → センチメートル, 国字
- 鋲 → びょう, 国字
- ナベブタ → 鍋蓋, 書き
- ホウオウ → 鳳凰, 書き
- フクテツ → 覆轍, 書き
- ニジュ → 二豎, 書き
- ウユウ → 烏有, 書き
- キョウジン → 強靭, 書き
- ケイカイ → 警戒, 書き
- 這般 (しゃはん): これまで述べたこと.
- 羊質虎皮 (ようしつこひ): 外見は立派だが中身がないこと. [法言] (吾子)
- 軟紅塵中 (なんこうじんちゅう): 繁華な都会の中. 紅軟はやわらかな花びら, 塵中は華やかでにぎやかな町のほこりの中.
- 熱願冷諦 (ねつがんれいてい): 熱心に願うことと冷静に本質を見つめること. 諦は明らかによく見る.
- 一唱三歎 (いっしょうさんたん): すぐれた詩文を賞賛する語. 一度詠み上げれば何度も感嘆する意. [礼記] (楽記)
- 一張一弛 (いっちょういっし): 厳格にしたり寛大にしたりして人をほどよく扱うこと. [礼記] (雑記-下)
- 錦上添花 (きんじょうてんか): よいもの美しいものの上にさらによいもの美しいものを加えること. 黄庭堅の [了了庵頌]
- 酒飯袋嚢 (しゅのうはんたい): 無知無能の人. 酒甕飯嚢 (しゅおうはんのう) とも. [晋書] (左思伝)
- 坐臥行歩 (ざがこうほ): 立ち居振る舞いをいう.
- 一竿風月 (いっかんふうげつ): 自然の中で悠々自適に過ごすこと. 陸游の感旧-詩
- 二豎 (にじゅ): 病気. 病気の精が二豎 (二人の子供) の姿をしていたという [左氏伝] の故事から.
- 烏有 (うゆう): 全く何もないこと. 皆無. いずくんぞ (烏) 有らんやの意.
Wed, 15 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] C# 1.1からC# 3.0まで〜言語仕様の進化 (CodeZine)
読んだ. 配列に対する操作を題材に, C# 1.1 から C# 3.0 まで各段階で利用できる文法を使って自然なコードを示しながら, 言語の進化を概観する記事.
Thu, 16 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] Eclipse C/C++ Development Toolkit を使ってアプリケーションを開発する IBM developerWorks
読んだ. Eclipse と CDT を使って C++ のアプリケーションを開発する手順を紹介した記事. Visual C++ などの express edition が出てから Eclipse を使わなくなって久しく, この記事で紹介されている Eclipse/CDT の機能は知らないものがたくさんあった. C++ に関しては初期化リストを使っていなかったり, メモリ確保の失敗を考慮していなかったりと, 細かいところが気になってしまった.
Fri, 17 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [game] ルービックキューブ
仕事を適当に切り上げて帰りに 3x3x3 の標準的なルービックキューブを買ってきた. このパズルは八つの角を揃えるのが重要である. 五つまでは正しい向きに揃えられたが, 後の三つを揃えようとすると既に揃っている角を維持できずにそれ以上進まない. ピラミンクスは簡単だったがやはりこれは難しいな.
ビックカメラのポイント統合も申し込んできたので残りの手続きを忘れぬように.
Sat, 18 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 戦争と平和 (四), トルストイ (作), 藤沼 貴 (訳), 岩波文庫
読んだ. ナターシャが暴走したり, ナポレオンがモスクワへ攻め入ってきたりと, この巻も忙しい.
ナポレオンというと戦争の天才というイメージを持っていた. 戦争と平和では, 最初からナポレオンの英雄視を疑問とする表現がなんとなく見えていたが, この巻ではトルストイの歴史観を開陳しながら徹底的に扱き下ろしている. 戦争前に細かく指示を与えても突発的な事態が起きて遂行できなかったり, 現場からの報告に対して指示を与えても, 総本部まで報告に来て指示を受けて帰る間にも戦況は変わっているのでその指示は遂行不能だったなど, ナポレオンの采配には大した意味がなかったことを主張している. 後の史家がさまざまな資料から都合の良い部分を "選択" して "解釈" し, このときナポレオンはこんなことを考えていた, 神がかり的な采配だった, などというのはいい加減やめたらどうですかと問いかけているように思った. 実際には現場では自分の命がかかっている部将が個々の判断で部隊を動かしていたのが実情だったとか. 対して迎え撃つクトゥーゾフは, 戦況の把握とそれに対する指示よりも, 全軍の士気をいかに高く保つかに重きを置いているように描かれている. この頃には情報通信速度に対する戦争の規模が大きくなりすぎていたのだろう. 現在では情報通信の技術が発達して, 兵器も発達したために, より大規模な戦争が可能となっているということか.
トルストイの歴史観を読みながら, ナポレオンやクトゥーゾフをプロジェクトマネージャに置き換えると面白いとついつい考えが横道に逸れた. ワインバーグのシステム思考法の規模と複雑さのモデルがよぎってしまうあたりは職業病だろうか.
■ [misc] エアコンの掃除
水曜に申し込んだら金曜に返事があって, 土曜に来てもらうことになっていた. 二台で二時間もかからずに終わった. クリーニング後の廃液を見せてもらったがかなり酷いものだった. これまであまりエアコンを使っていなかったがこれで安心して使える. 早速使ってみるとエアコンから清々しい空気が出ているような気がした. 前面パネルの外し方もわかったので季節の変わり目くらいには自分で掃除するとしよう.
Sun, 19 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] CryptoRandom を使う (MSDN Magazine September 2007)
読んだ. 乱数の発生確率が均等になるようにしなければならなかったりと, 細かいところにも注意を払う必要があって大変そうやな.
■ [misc] 牛乳パックの開き方
牛乳パックには, リサイクルのために洗って乾かして開きましょうと書かれており, 以下のように開き方が図説されている. (□は側面で, ■は底面)□□□□ □□□□ □□□□ ■この開き方では, 鋏を一筆書きのように走らせることができないため非効率的である. いくつか牛乳パックを開いてみればすぐわかるように,
□□□□ □□□□ □□□□ ■という開き方が効率的である.
リサイクルそのもののコストが前から気になっているのだが, 牛乳パックについてはリサイクルを善しとするほうが多いようだった.
■ [misc] アイス切れ
アイスが減ってきたので行きつけのスーパーで買おうと思ったらオハヨーのアイスがひとつもなかった. 回収騒ぎでも起こしたのかと思って調べてみたがそんな様子はない. ないと非常に困るのだが.
Tue, 21 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] 適切な服装を.
出張にはジャケットを着て/持っていかなかったが, 新幹線内は寒く, 外は暑くてたまらなかった. 仕事の効率化などと言うのならスーツにネクタイを強制するのを止めて欲しい. 他社が止めていないので自社も止められないというケースが多いのではないかと思うので, 全国一斉にスーツの強制を禁止することを強制してみてはどうか. クールビズは結構浸透しているようだが, スラックスの時点で暑くてもう駄目な私はどうすればよいのか.
Wed, 22 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 戦争と平和 (五), トルストイ (作), 藤沼 貴 (訳), 岩波文庫
読み終えた. モスクワが戦火に包まれる. モスクワに入ってきたナポレオンをピエールは待ち構え, 暗殺しようと試みるのだが, 既に機を逸してしまっていた. ピエールは火災の中から少女を救い出すも, 懐に忍ばせていた短刀のために怪しまれ, 放火の嫌疑をかけられてフランス軍の捕虜となってしまう. モスクワから避難するナターシャは, 避難する一行の中に負傷したアンドレイがいることを知り, 二人は再会するのだが.
自分の行いが理解できない道化としてナポレオンが描かれるのとは対照的に, クトゥーゾフはただひとり大局を見通した人物として描かれる. ここでも小説中に不意に戦争中の果たされない命令の無意味さや, 英雄たちの行為の歴史家による後付の解釈の無意味さなどが強調される. 今のところ, トルストイの歴史観は, 物事の原因をただ一つの物事に求めて特定することなど不可能だし, 重要とされる人物が歴史に与えた影響などは, 兵卒や農民などのその他大勢とされる人々の与えた影響と同程度である, といっているように思える. これは, 次代を先取りした当時としてはかなり進歩的な考え方だったようだ. 刺激的な歴史観で楽しく読めるのだが, 小説の流れをぶった切ってしまうので, 別枠で展開してもらえると読みやすいのではないかと思う. これでも多すぎるから減らされた結果なのだそうだから驚きである. 分離してしまうと小説の部分しか読まれなくなってしまうだろうから仕方がないのだろうけど.
Sun, 26 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 戦争と平和 (六), トルストイ (作), 藤沼 貴 (訳), 岩波文庫
読んだ. フランス軍は撤退しモスクワにも活気が戻ってきた. 役目を果たし終えたクトゥーゾフは静かに去った. 捕虜から解放されたピエールはモスクワに戻り, ロストフ家やボルコンスキー家の面々と再会する.
覚悟はしていたのだが, エピローグで 100 ページになんなんとする歴史観が延々と続いて, 最終巻で物語の余韻に浸るどころではなかった. ニコライが意外な才を発揮してほぼ独力で家計を建て直してしまったので, 財産のあるマリアと結婚しなくてもよかったんじゃないかと思い, 報われないソーニャが不憫でならない. 物語も面白かったしトルストイの歴史観にも共感が持てて, これは読んでよかった. 映像作品もあるようなので見てみたい. ところでこの本はごく最近翻訳が出版されたようだ. 日本語も古めかしくなくて読みやすくてよかった.
極東ブログの人がカラマーゾフを読んで感じるところがあったようだ. 年を食ったらまた読んでみようと思ったのでメモ.
■ [book] 図書館
フラット化する社会を借りようと思ったが貸し出し中だった. まだ読んだことがなかったので森博をいくつか借りてきた. しばらく重いのが続いたので軽いのをと思って借りたが, ややこしいミステリーでウンウンうなる羽目になるかも. 2007-09-16 までに返すこと.
Tue, 28 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] COPP (Certified Output Protection Protocol) の需要
MS の forum を覗いていると, 最近になって需要が増えてきてみんな同じところで詰まっていることに気がついた (これとかこれとか). 日本語情報がほとんどないように思われるし, ちゃんと動くコードなら需要があるかな.
Wed, 29 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] こちらなにわ電機 総務課 第24回
やはりここは, "非論理的" と言わせないと. 関連リンクでバルカン星人についての wiki の記事が紹介されていて, ついついその他の star trek の記事を読みふけってしまった.
Thu, 30 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] AMD、新たなx86拡張命令セット「SSE5」〜「Bulldozer」コアに搭載予定 (PC Watch)
AMD による新しい SIMD 命令セットの話. SSE4 は Intrinsic までおりてきていないようなのでまだ使っていないのに, もう SSE5 ですか. AMD が主導権を握りたいのはわかるのだけれども Intel はこの命令セットをサポートするのかな. 命令セットが増えるとそれだけソフトウェア開発者に最適化の負担が増えるので, せめて vendor 間では命令セットの進化についてよく協議して欲しいのだが.
Fri, 31 AwGhost 2007 [長年日記] 編集
■ [book] すべてがFになる, 森博嗣 (著), 講談社文庫
読んだ. 前から気になっていたのだが期待を裏切らない面白さだった. 文章もリズムよく読めたが, コンピュータ, プログラマなど伸ばす音 (ー, なんか名前あったっけ?→単に長音でよいみたい) が徹底して省かれているのは印象的であった. F が何かは職業病で読む前から予感はあったのと, システムの故障についても予想通りだったが, 読んでいる途中ではとても全体が繋がるところまではいかなかった. 最後の創平の流れるような解説で, ほぼ全てがすっきり繋がったときはとても気持ちが良かった.
この作品ではコンピュータのネットワークが物語に深くかかわっており, 出版当時 (1996 年) のインターネットの普及の程度を考えると, なかなか消化が難しかったのではないかと思う. 最先端のコンピュータの研究所のストレージに使われる表現が 20GB 程度だったが, 10 年でストレージは 1000 倍以上にもなったということか.
冒頭で西之園萌絵が 165*3367 = 555555 の暗算をさせられるシーンは, 3367*33 = 111111 を念頭において書いたと思う. もっと不規則な数の暗算が速いと素直に凄いと思えた気がする.
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