積読日記
Sun, 01 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 月笛日笛 (二), 吉川英治 (著), 吉川英治文庫
物語に絡む全ての人々の焦点が鬼怒川蕭白に収束した. いくつかやりきれない結末もあった. 勧善懲悪ものとしてはよい側の人がもっと救われてもよかったかな.
Tue, 03 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [work] 組み込み見習い
とあるライブラリを組み込み環境で動かした際のパフォーマンス二興味があるそうなので取り組んだ. Project Builder で OS のイメージをビルド, 組み込みボードをセットアップして OS のイメージをロード, Project Builder でターゲット用の SDK をビルド, その SDK でテストアプリをビルド, とあるライブラリをターゲット環境でビルドできるように手直し, といった作業を行った. 久しぶりに目先のまるで違う新しいことを学んで, ワクワクする一日だった.
■ [misc] ひとつ上のヒューマンマネジメント : 5分で人を育てる技術
この記事が方々で槍玉に挙がったのはもうずいぶん前だ. 404 Blog Not Foundや小野和俊のブログやNjomoのエントリでは, この "育て方" がいかに駄目なのかを持論や自分の経験に照らして指摘している. blog という技術を利用する人の性質からして, 芦屋氏に賛意を示す人がエントリを書くことは少ない気がするが, 実社会を見回す限りは少なからずいる. 芦屋氏の別のエントリを読んでいて, 対立する両者のスタンスの違いがよくわかった. このエントリは, 大雑把には, 客から考える力を奪ってこちらが考えることを代行する仕組みを作り, 囲い込んでしまえ, といえる. OSS に共感を示す人にとっては, こういった, 互いを高めあうことのない囲い込みとは相容れない (と思われる) ので, 根本からスタンスの異なる両者が激しく衝突するのだと腑に落ちた. もやもやがすっきりしたので, 今後は安心して芦屋氏のエントリを読める. 孫子にも "彼を知り己を知れば百戦危うからず" というし. :-P
なお, 持論を展開するエントリが多かった中で, トロッコ蜜柑人材育成研究所では, 人材育成に関してもそろそろ科学的な態度で臨みましょうという呼びかけを行っていたのが印象的だった.
■ [misc] ITpro の記事
404 Blog Not Foundで槍玉に上がっている記事の著者は, 素晴らしきこの世界でデスマーチを推奨するかのような内容を指摘された本の著者と同じであった. スタンスが一貫しているのはいいけれども, デスマーチは他所でやっとくれ.■ [book] 2007 年上半期
あまり読んでいないが今年の前半を振り返って.- 技術書
- Write Great Code〈Vol.1〉ハードウェアを知り、ソフトウェアを書く CPU の動作といった低層の部分がとても丁寧に書かれている. のみならず, 机上デバッグのごとく具体的な動作例を紹介しており説明だけでは誤解してしまう危険がとても少ない. この点が類書と際立って違う.
- ワインバーグのシステム思考法 組織でのプロジェクトなど, ある程度の集団が目的に向かって行動を起こすときに, 規模が大きくなるにつれて増大する困難にどうやって対処するかを考えるためのヒントが書かれている. 節ごとに, 提言, 要約, 練習問題, がついており, グループで読んで議論するのにとてもよい.
- 90分で学べるSEの思考術 問題をどう見つけるか, 分析するかということを考えるための方法 (図解言語) と適用例と課題からなる.
- 小説 新しい作家は, ホーガンとハインラインだけか. もう少し手を広げたい. 小飼さんのように一日に 20 冊くらい読めればなぁ. せめて小説だけでも. 半年で 28 冊で, 仕事が忙しい割には数は何とか維持できている. もっと小説と技術書を増やしてコードを書く時間も確保したい.
Wed, 04 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [book][computer] イーブック、電子書籍のオンライン書庫サービスを開始
電子ペーパーがもっと普及してきたら電子書籍の利用を考えたい.
■ [game] Ridge Racer - Flawless gameplay
なかなか速い. #12 で Lap: 0'49"271, Total: 2'29"401 ほど, #13 では, Lap: 0'49"113, Total: 2'27"924 ほど出している. 私は, #13 で Lap: 0'48"984, Total: 2'27"329 まで出したので僅かに勝っている. ドリフトで加速させるポイントやコーナーの入り方がまるで違うので, 現役の頃だったらとても参考になっただろうに. YouTube でのこの動画へのコメントにインチキに違いないとあるが, 単に加速するドリフトの存在を知らないか本人の修行が足らんのやろ. インチキと決め付けられて面白くないので指摘しておいた. :-Pこういう下らない事に熱狂する層の厚さでは日本はまだまだ捨てたもんじゃないだろう.
■ [work] MessageBox デバッグ
通常の PC 用とコードを共有していて, PC では問題なく動作している. PC で正常に動作したときの入力ファイルで落ちているので, 組み込みゆえの貧弱な環境やプロセッサのクセが問題になっているのだろうか. 組み込み環境の勝手がわからんので printf デバッグならぬ MessageBox デバッグで凌いでいるが苦しくなってきた. まともなデバッガが使えるはずなのだが, ActiveSync で接続したデバイスを認識してくれない.
Thu, 05 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [work] 動作確認完了
今日も組み込み機器向けの開発. char のポインタを int のポインタにキャストして参照はがしを行うのがまずかった. 組み込み環境では常識らしい. プロセッサのマニュアルにも自然な境界でアクセスするように書いてあった. :-( そこを直して後は問題なく動いた. だが, PC に比べて 1/10 ほどの性能しか出てない. C 言語からは触れないプロセッサ固有の機能を試して最適化してみたかったが他の仕事もあるので一通り性能を測定して報告をまとめていったん終了した.
Fri, 06 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 黒曜石のなかの不死鳥, Michael Moorcock (著), 井辻 朱美 (訳), ハヤカワ文庫SF
エルリックに続いてエレコーゼも新装版が出ている. 半年くらい前に読んでいたので話の筋はわかりきっており, あまり熱が入らなかった.
Sun, 08 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] パスタにカレーが合わない理由
例によって鍋にいっぱいカレーを作ってしまったので食べるのに苦労している. カレーはご飯以外にもうどんで実績があるので, 炭水化物の上に添加する用途に適していると考え, 以前よりパスタの上にかけることを試みている. すでに何度も挑戦しているが, あまりおいしくない. あわない理由を考察してみた. ご飯は水分を吸収するが, パスタのそれはご飯ほどではない, よってご飯用に調整されたカレーソースでは味が薄いと思われる. 翻ってカレーうどんを考えてみると, カレーソースにとろみがある. というわけでご飯用のカレーソースをパスタに適用するとあまりおいしくない理由がわかったように思う.
■ [book] はじめての構造主義, 橋爪大三郎 (著), 講談社現代新書
心落ち着く Heavy Metal を聞きながら楽しく読んだ. 本書では構造主義の旗手とよくいわれる, レヴィ-ストロース (リーバイスと同じ綴りなのをはじめて知った. :-D) を中心に構造主義とはどういったものかをわかりやすく噛み砕いて説明している. 置換群の話をじゃんけんの三すくみの構造で説明して見せるあたり, 著者は, 謙遜しているものの現代数学的な考え方をよくわかっていると思う. 知った気でいるあなたのための構造主義方法論入門の著者の数学に対する理解が怪しかったのとは対照的だ. どうも自然科学の道具や用語を怪しげな比喩に用いられるのが嫌でこの点ばかりが気になってしまう.
構造主義はものを見るための道具として有用というだけで, 自然科学をやっている人には別に目新しいものではない. その適用については必ずしも自明ではなく, レヴィ-ストロースの方法は神業的で真似が困難らしい. 今はポスト構造主義 (よりもっと先へ行っているのかもしれないが) で構造主義を否定する向きがあるようだが, 構造主義を各自の分野で適用可能なこなれたものにした (斎藤孝で言うところの技化) のだろうか.
■ [book] ホンモノの文章力, 樋口裕一 (著), 集英社新書
これも Heavy Metal を聞きつつ楽しく読んだ. 今日で二冊読み, 久しぶりに読書に浸れた.
ホンモノの文章力が役に立たない本であることを, 本書の薦める形式にのっとって説得力のある小論文とした場合に, 本書が役に立つ本なのかどうかについて, うそつきのクレタ人状態になって面白そうだと思った. すでに眠くて気力もないのでお遊びは諦めたが, 本書が説得力のある文章を組み立てる示唆に富んでいたので今後は少しずつ取り入れていこう.
■ [game] Playstation - Ridge Racer 1 by galaga carrot car
GALAGA RT CARROT でのリプレイ. 非常に高レベルでラップあたり 4 秒ほど負けている.
Mon, 09 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] 読書
読書を一生の習慣にするための14の心がけ どちらかというと本を取り上げられると困るほうなのでわざわざ習慣づけようと思わないが, 3. リストを用意しよう, 9. 「図書館の日」を作ろう, はまだ実践できていなくて取り入れてみたい項目だった. 速読に役立ちそうな5作品とその読み方 一日に何十冊とは言わないが, もっとたくさん本を読めるようになりたいので参考にしてみる.Tue, 10 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 大人のための文章教室, 清水義範 (著), 講談社現代新書
こちらは, 前に読んだ "ホンモノの文章力" とは対照的であった. ホンモノの文章力は, 理解しやすい, 説得力のある文章がどういうものかを分析した結果に基づいて, 型から入って徹底的に練習し使いこなせるようになることを目指していた. 一方で, 本書は, 著者の経験から読みやすい文章を書くためのさまざまなコツを紹介することに努めている. 本書では清水節はかなり抑制気味だがそれでもところどころに笑える表現が仕込まれていて, 電車の中でにやけてしまった.
■ [programming] GetAdapterIdentifier
前に何かで取り上げたのを google が拾っているらしく, 時々このキーワードを目当てにここに来ている人がいるようだ. おそらく使い方を知りたくて見にきたのにほとんど情報がなくてがっかりされたのではないかと思う. 折角なので簡単に使用例を書いて投下してみる. ビルドには VS2005 (C++ の Express Edition でも可) と Microsoft Windows SDK (for Vista と書いてあるが XP にインストールして利用できる) が必要である. Microsoft Windows SDK の設定として, VS2005 への統合 (Integrate Windows SDK with Visual Studio 2005 バッチが便利. Vista では管理者権限で実行する必要あり) もお忘れなく. 実行すると, 以下のように環境に応じて gfx device や driver の情報が出る.
■ [book] Flinker
著者別の出版物を検索できるサービスらしい. 吉川英治や清水義範はたくさん出てきたが, ピアズアンソニーはなかった. デイヴィッドエディングスもたくさん引っかかったのに. アマゾンなどの統計処理による自動的なお勧め紹介に不満がある場合に, ユーザが互いにお勧めを紹介しあうコミュニティとして働くところが売りなのか.
Wed, 11 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] Windows Vista の CNG API を使用して暗号化を行う
MSDN Magazine July 2007 の記事を読んだ. CryptoAPI に代わる新しい API であるところの Cryptography Next Generation (CNG) の紹介である. 目次は,- アルゴリズム プロバイダ
- 乱数の生成
- ハッシュ関数
- 対称暗号化
- 非対称暗号化
- 署名と検証
- .NET との相互運用
- 今後の展望
重箱の隅をつつくと, モジュラスとすべきところがモジュールとなっていた. 原文をあたるとちゃんと modulus となっていたのでこの点が残念だった.
Fri, 13 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] なんとなく酒
久しぶりに酒を飲みに行った. くだらない話で盛り上がったのは憶えているが何だったかは思い出せない. ビールはおいしかったのだが, リンゴリキュールの酒が薬品みたいな臭いがして不味かった. 久しぶりに途中で意識を失ったが, ピザを食わされそうになって目が覚めた. とても下らなくて面白かった気がするのだが何だったかなあ.
Sat, 14 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 漢字三昧, 阿辻哲次 (著), 光文社新書
マニアックな漢字がこれでもかと出てくる本かと思ったら違った. 日本だけではなく中国での漢字事情も紹介し, 漢字に対する向き合い方を考えましょうと締めくくっている.
文化大革命というと, 大地の子で描かれていたような思想統制による社会混乱くらいの認識しかなかったが, 簡体字を策定し識字率を上げる動きもあったとのこと.
常用漢字が 1945 字で, 漢字検定準一級が 3000 字を, 一級が 6000 字を対象にしている中で, 漢和辞典の類には 5 万字や 8 万字もの大量の漢字が収録されている. このほとんど使われないであろう漢字がどういった素性なのかということを紹介している.
漢字の作られ方は, 小学校で習うようにその対象の形から作られるのは勿論だが, それ以外にも三種類の方法があり, 合計で四種類になるという.
現在では漢和辞典の検索方法として, 部首や総画数から引く方法が一般的だが, 昔は部首数がもっと多かったり, 編者の独創的な感性で分類されており検索が困難だったとのこと. また現在でも部首の分類は揺れている.
最後に異体字 (同じ漢字を異なる字で書くこと) の問題点を挙げている.
今はコンピュータで容易に漢字が出せるので特に異体字に気をつけつつ使い方を考えんといかん.
■ [programming] コレクションのベストプラクティス
MSDN Magazine August 2007 の記事を読んだ. .NET のコレクションとの付き合い方の解説記事. できるだけ .NET にあるものを使い, やむない場合はまずは既存のコレクションをカスタムすることで何とかできないか考えるという, 何でも自分で作りたがる欲を抑制してくれる記事になっている. また, .NET 2.0 から利用できるようになっている generics (C++ の template に近いがちょっと違う) の利用も推奨されている. generics の利点として, generics を利用しない場合に発生する cast が遅いことを強調しているように読めたが, generics はコンパイル時に型が保証されていて, 実行時に型を間違えた例外が発生しないことこそ真骨頂のはず.
ともあれ, 普段は実行速度が必要とされて, 抽象度の高い世界でコードを書く機会が少ないのでこういった記事を読むだけでも楽しい.
Sun, 15 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] ガジェット: 独自の Windows Vista サイドバー ガジェットを作成する
MSDN Magazine August 2007 の記事を読んだ. Windows Vista のサイドバーガジェットを作る方法の記事. 利用可能な機能やデバッガの紹介など充実している.紹介した機能を試したガジェットのサンプルもついている. 面白そうだけれど作りたいものがないなぁ.
■ [programming] Netting C++: XML による構成
MSDN Magazine August 2007 の記事を読んだ. C++/CLI の使い方を紹介する記事. ここでは .NET の XML を扱うライブラリを題材にしている. SAX (XmlTextReader) と DOM (XmlDocument) で XML を読む方法を簡単に例示しているが, XmlDocument を利用して XML を読み書きしたことがあるので特に目新しいことはなかった. が, この中で触れられていた cast の話はよく知らなかったのでためになった. 動的な cast のコストを気にするような場面に出くわしたことがないが, borg に非効率的だと非難されないためにも憶えておこう. C++/CLI で静的な (コンパイル時に解決される) cast を行えるのは, static_cast のみであると.
Mon, 16 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [game] Tactics ogre 外伝
やりかけのまま放ってあったのを見つけた. 途中からやっているような気がしてさっぱりわからないのではじめからやり直した. また途中で放りそうな気がする.
■ [misc] 新聞の勧誘
新聞の勧誘の人が来たが, 興味ないの一点張りで追い返した. 必要なものは自分で選んで買うからおまけも要らんし, そもそも新聞を購読したくらいで色々ついてくるほうが怪しくてならん.
Tue, 17 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [work] regsvr32 の確認 MessageBox の文字が消える
Windows Vista で regsvr32 により COM object をレジストリに登録した際に表示される MessageBox から文字が消える問題に悩まされた. 登録は正しく行えているので我慢できるレベルだが, COM object の問題で登録できなかった場合の警告メッセージも見えないので困る. 最近の HotFix を当ててから怪しくなっていたが, どうやら KB936357 (Intel processor の信頼性向上) が悪さをしているようで, この HotFix をアンインストールすると直った.
Wed, 18 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] どこにでも転がっている「数学的視点」:ITpro
ITPro の記事. コンピュータには離散が良く馴染むので群論あたりの代数を取り上げてくれると逸般的で面白くなりそう.
自動掃除機. 素朴に考えるとランダムに向きを変えるようにしないと特定のパターンにはまり込んで掃除されない場所ができてしまうように思われる. もう少しひねりがあるんかな.
カードのシャッフル問題. n 枚のカードをシャッフルすると n! (n の階乗) 通りの状態が存在しうる. よくシャッフルされているとは, プログラムでシャッフルしたときにその状態の中に偏りなく分布するかどうかと言えそう. で, 偏りないとは何ぞや, ... と続くのかな.
NAND. 実際に全ての論理演算が NAND から構成されることと, 回路のコストが安くなるか何だかで使い易いという事情もあたっきがする. ところで, 論理回路の話題で必ず出てくる真理値はなぜ真偽値がメジャーではないのかがずっと気になっていて仕方がない.
与太はともかく, 今後が楽しみな記事や.
Sat, 21 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] 本の物々交換サイト「Bibuly」
本の物々交換ができるサービス. 要らない本があまりないし, そもそも交換したいと思わんからあまり食指が動かん.
Sun, 22 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 戦争と平和 (一), トルストイ (作), 藤沼 貴 (訳), 岩波文庫
読み終えた. 通勤電車では一週間で半分ちょっとしか進まんかった. 面白いのだがペースが上がらない. 登場人物の思考や入り組んだ状況の説明を理解するのに時間がかかってしまう. コラムとして当時のロシアの人々の生活や時代が適宜挿入されていたのは, 雰囲気を感じ取る助けになった.
この巻の前半は主要人物の登場から対仏戦争への導入を通して, 人物関係や性格を描いている, のだがいまひとつ掴みきれていない. 後半は, 主要人物たちが軍務に就いたところから, 徐々に仏軍が実体を持った敵として描き出されてきて, 弥が上にも緊張感が高まってくる中, ついに戦火を交えることになる. 小さな勝ちを拾ったのも束の間, 我らがアンドレイの属する軍隊は窮地に陥ってしまう. 緊張下ではくだらない人たちが馬脚を露わし, 対照的にアンドレイらは本領を発揮して活躍を始める, と好対照に描かれている. ナポレオンの本隊はまだ到着せず, さあこれからどうなるかという所で一巻は終わる.
慣れるのに骨が折れそうで, そして慣れた頃には読み終えていそうだが, 粛々と読み進めるとしよう.
Mon, 23 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [work] 油断一秒バグ一生
不具合修正をしたのだが別のバグを埋めてしまった. heap を壊している疑いがある旨のメッセージが出ていて, いつ利用したメモリ領域なのかまでは判ったのだが, 解放後になぜ利用されてしまっているのかがよく解らないまままだ解決には至っていない.
■ [misc] ハリーポッターとみのもんたの不始末
朝ズバで, みのもんたが, ハリーポッターの結末の一部をばらすという非人道的行為をやらかしたらしい. 私はハリーポッターを愛読はしていなかったが, 物語を楽しむという醍醐味をぶち壊すこの人道を外れた悪行に, 本読みとして怒りを禁じえない. ハリーポッターを原書で読むほど楽しみにしている同僚などは, 1PB の抗議文書を送りつけてやると決意を固めていた. みのもんたは酒を飲んで顔を赤くしている場合ではない. 猛省せよ.
■ [misc] 体重増
最近は運動をサボっていたので, ちょっと太ってきたか. これではいかんと風呂上りのアイス (オハヨーのジャージー牛乳バー) を一本で我慢しながら真剣に悩んでいる.
■ [misc] さよなら糸色望先生
テレビをつけたらたまたま見つけた. かってに改蔵と同じノリでとても下らなくてよい. 黒いのが足りない気がするが, 時事ネタの黒いのは出るんか. おぼえていたら来週も見よう.
Tue, 24 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [work] 不具合修正
heap 破損は新たに埋めたのではなくずいぶん前からあった. 原因もわかって修正できたのだが, 今までよく顕在化しなかったものだ. もしかしたら原因不明で放置された不具合の幾つかはこれが原因だったかもしれないと思うと, 申し訳ない気持ちで一杯になる.
Wed, 25 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [computer] Lightweight Language Spirit
光成さんが xbyak (C++ template で記述された X86 JIT アセンブラ) の話をされるとのこと. 聞きに行きたかった.
Thu, 26 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] Intelが並列化処理用ライブラリをオープンソース化 (マイコミジャーナル)
Threading Bilding Block (並列処理のための C++ template library) がオープンソース化されるとのこと. 時間を作って読みたい.
■ [computer] NEC、圧縮速度を数十倍に高速化した"ロスレス画像圧縮"技術を開発 (マイコミジャーナル)
JPEG や JPEG2000 の可逆モードに比べて同程度の圧縮率で 10 倍以上高速になるとのこと. HD Photo に比べてどうなんやろ. プレスリリースとそのリンク先の参考資料にもう少し詳しい情報が載っていた.
■ [computer] 【第4回】 私の企画書をお見せします (ITPro)
本を書きたくなるかどうかわからんが, とりあえずメモ.
Sat, 28 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [computer] 手を使うより快適!? 足でクイック操作するマウス「FOOTIME Foot Mouse」 (マイコミジャーナル)
足で操作するマウスである. ずいぶん昔に, "キーボードは両手で操作する必要があるのにマウスで片手を占有するのは間違っとる" と言って, フットマウスについて盛り上がったのを思い出した. 試してみたい気はするが, ネタのために $199 は高い.
■ [programming] C++開発者のための単体テスト入門 第1回 C++開発者の皆さん。テスト、ちゃんとしていますか? (@IT)
読んだ. 最初に手でテストを書くというワンクッションを入れて, 規模が大きくなるにつれて面倒臭くなっていくとすることで, CppUnit のありがたみを強調するという導入は面白い. 私は既に CppUnit を使っているので, その利点やテスト駆動な開発の仕方について特に目新しいことはなかった. いくつか気になる記述があった.
そうやって逐一テストされた“信頼できる関数”のみを呼び出すことで、振る舞いを実現する関数のテストもまた楽になります。新たに書かれた部分以外はすべてテスト済みの“信頼できる関数”なのですから、バグがあるとすれば新たに書かれた部分以外にはあり得ません。
abs_compare関数が仕様を満たしているか否かを検証できるだけの十分なテスト・ケースをテスト関数abs_compare_testが網羅しており、実行結果が全テスト・ケースに対して成功することを示しているならば、あなたの書いたabs_compare関数は完ぺきであることが保証されたことになります。完全なテストを書くことは不可能ではないにしても現実的ではないし, 何より人間の方が完璧ではないので, 勘違いなどによりテスト済みのコードにバグが残っていることはありうる. (この著者は勿論そんなことはわかっているのだろうけれど) まあ, テスト済みのコードにバグを見つけたならそのバグの起こる入力をテストに加えればよい. 単体テストの重要性が簡潔にまとまっている記事だと思うので, 他人に薦めるときに使わせてもらおう.
DirectShow などの単独で動かないフレームワークに依存している部分や, GUI では単体テストが難しい. 何でもかんでも単体テストする必要はないけれども, DirectShow の単体テストに特化した DirectShowUnit というのがあっても面白いかもしれない.
■ [computer] ドキュメント共有サイト「docune」(ドキュン)がオープン (@IT)
ドキュメント共有サービス. Google Docs & Spreadsheets があるので今のところあまり要らない. ただ名前がちょっとアレだ. :-P
Sun, 29 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [book] 悲しき熱帯 I, Claude Levi-Strauss (著), 川田順造 (訳), 中公クラシックス
あまりのめりこめなかったが読み終えた. 紀行文という感じだが, 比喩がよく解らないし, 説明に持ち出されている人物名などに馴染みがない (これは私の不勉強) し, 代名詞の指す先が一読してわからないので国語の試験問題をやっている気になるなど, 正直なところそれほど楽しめなかった. amazon で絶賛されているので過度の期待を持ちすぎてしまったためか, 落胆が大きい. 目に入る風景の描き方も, 読んでいてもこちらの目に浮かばない. 読んだだけで色彩豊かに情景が現れるという点では圧倒的に梶井基次郎に軍配が上がる. 著者が該博な知識を持っているのはわかったのだが, "(人物名) のように..." といだけで後の説明がないので, その人がどういった人物だったのかを知らないこちらは何も解らない.
否定はこれくらいにして, 興味を持てた点をば. 当時のブラジルの市井や "未開の原住民" の様子が克明に記されている点 (後半のわずかの部分) は興味深く読んだ. II は最初からこの調子で始まりそうなので, 読んでみようという気力が回復してきた.
■ [運動] 夜練
久しぶりにいつもの公園を一周と懸垂を少しだけ. 自転車を漕ぐだけで何もできないのでもったいない気がしてきた. 早朝にジムに行き自転車を漕ぎながら本を読んで, 頃合になったら出社するというのはどうだろう. ジムは多少高いが自転車を漕ぎながら本を読めるのは魅力的だ.
Mon, 30 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [misc] 個人情報保護
個人情報保護の方針には, 本人に対する利用目的の通知に関する例外として,
国の機関又は地方公共団体が法令の定める事務を遂行することに対して協力する必要がある場合であって、当該事務の遂行に支障を及ぼす恐れがあるときが設けられている. 捜査のような状況で使うんだろうけど, 本人の知らないところで開示される可能性があるというのはあまり気持ちの良いものではないな.
Tue, 31 Jewel-Lye 2007 [長年日記] 編集
■ [programming] 連載:C# 2.0入門 第3回 新しい繰り返しのスタイル − yield return文とForEachメソッド (@IT)
読んだ. 今回取り上げている話題は syntax sugar で本質的に新しいわけではないが, これだけ甘いとさすがに魅力的やな. C# で仕事をすることがないのでいつも指をくわえて見ているだけだが, 趣味プログラミングでこれらを無意味にふんだんに使ったコードを書いてみるのも面白そう.
□ Brigitte [<a href=http://www.liveinternet.ro/muzicalatino-1/>muzica ..]