積読日記
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■ [book] すべてがFになる, 森博嗣 (著), 講談社文庫
読んだ. 前から気になっていたのだが期待を裏切らない面白さだった. 文章もリズムよく読めたが, コンピュータ, プログラマなど伸ばす音 (ー, なんか名前あったっけ?→単に長音でよいみたい) が徹底して省かれているのは印象的であった. F が何かは職業病で読む前から予感はあったのと, システムの故障についても予想通りだったが, 読んでいる途中ではとても全体が繋がるところまではいかなかった. 最後の創平の流れるような解説で, ほぼ全てがすっきり繋がったときはとても気持ちが良かった.
この作品ではコンピュータのネットワークが物語に深くかかわっており, 出版当時 (1996 年) のインターネットの普及の程度を考えると, なかなか消化が難しかったのではないかと思う. 最先端のコンピュータの研究所のストレージに使われる表現が 20GB 程度だったが, 10 年でストレージは 1000 倍以上にもなったということか.
冒頭で西之園萌絵が 165*3367 = 555555 の暗算をさせられるシーンは, 3367*33 = 111111 を念頭において書いたと思う. もっと不規則な数の暗算が速いと素直に凄いと思えた気がする.
投稿日時 : 2007年09月03日 01:15