積読日記
Fri, 03 AwGhost 2007 [長年日記]
tDiary 989日目
■ [book] 戦争と平和 (二), トルストイ (作), 藤沼 貴 (訳), 岩波文庫
返却に間に合いそうになかったので, 昼休みの昼寝を半分にして急いだ甲斐あって何とか読み終えた.
アウステルリッツの戦いでロシア軍はナポレオン率いるフランス軍に大敗を喫したのだが, 主要人物が勝敗に深く関係してこないので, 何がどうやって勝負がついたのかいまひとつよくわからなかった. このあたりはウィキペディアの記事で補うとよさそうだ. 良い時代になったものだ.
アウステルリッツの戦い後に, ピエールは自分の領地の農民を解放しようとするのだが, 実務能力に乏しいために下っ端役人に誤魔化されてしまい, 実際には解放されていないのだが満足してしまう. 一方の実務能力に長けたアンドレイは容易く解放している. この二人の好対照をうまく描き分けている. また, ピエールはフリーメーソンに入会しているが, 財力と理想に燃える行動力でフリーメーソン内で重要な人物になるも, 周りが醒めているために空回りしてしまう. ピエールは迷走ばかりしていて危なっかしいのだが本当に主役なんかいな.
投稿日時 : 2007年08月07日 01:41