積読日記
Sun, 09 Marsh 2008 [長年日記]
tDiary 1208日目
■ [book] クラスター・サーガ〈1〉キルリアンの戦士, Piers Anthony (著), 浅羽 莢子 (訳), ハヤカワ文庫 SF
このシリーズも既に何度目か判らないほど再読している. 素振りとか武道の型とかそんなものだと思うことにする.
物質転送には莫大なエネルギーがかかり, 自文明の勢力圏を広げるためには物質転送に頼る必要があり, 従ってエネルギーの奪い合いが起きる, という背景を世相の反映と読めるのは本書がものされた頃でも今でも変わらない. 今回はぼんやりと, 物質転送を現実世界の通常の移動に, 転移を internet に対比しても面白いかなと思いながら読んだ. 一巻がネットの黎明期で皆が internet の恩恵を享受 (転移) し, 二巻がクラッカーとの攻防 (強制宿主) で, 三巻がブロードバンド開通でトラフィック問題 (転移のコスト問題) の解決, と読むと面白い気がしてきた. Piers Anthony は恐るべき千里眼の持ち主に違いない.
投稿日時 : 2008年03月10日 23:09